初恋はユーレイ君と!?
真斗の顔は、よく見えない。
「…………………また、笑える人……」
『━━━━………だから泣いていい。
泣いて、また笑えたら
負けじゃない。』
真斗の、存在しない声があたしの胸に入り込む。
真斗は、あたしよりも3歳年上だけど、
あたしと同い年だ。
だって、彼は、死んでるから。
この世に………いないんだから。
だけど、生きてるあたしなんかより、
ずっと強く生きてる。
きっと、強かったんだろうな。
「…………………」
難しいな…………。
泣いてもいいのに、
泣いても負けじゃないのに………
涙が出てくれない。