初恋はユーレイ君と!?





真斗の顔は、よく見えない。





「…………………また、笑える人……」









『━━━━………だから泣いていい。


泣いて、また笑えたら


負けじゃない。』










真斗の、存在しない声があたしの胸に入り込む。







真斗は、あたしよりも3歳年上だけど、





あたしと同い年だ。







だって、彼は、死んでるから。







この世に………いないんだから。








だけど、生きてるあたしなんかより、






ずっと強く生きてる。






きっと、強かったんだろうな。






「…………………」






難しいな…………。





泣いてもいいのに、





泣いても負けじゃないのに………





涙が出てくれない。






< 40 / 172 >

この作品をシェア

pagetop