初恋はユーレイ君と!?




「…………おかしいな………」






おかしいな………。





どうして……涙が出ないの?





泣きたい。





今まで我慢してきたもの全部、





流したい。





流して、また1から強く生きたい。






なのに……どうして。










『……………我慢してきたんだよな、一人で。


我慢すると、泣き方を忘れちまう。


忘れちまうと、


死んだも同然だよ。』











真斗の言葉は、あたしの心の中や全てを見抜いてるようで、




怖かった。






『………ゆいちゃんには拓也がいる。


あいつなら、ゆいちゃんの味方をしてくれるよ。


出来ない、俺の代わりに……。』






「………………出来ない………?」






『━━━━………俺にはゆいちゃんの味方は出来ない。


………死んでるから、意味がないだろ?』







死んでるから……………





そう、真斗は、死んでる。






でも………





意味がないわけはないでしょう?





生きてるから、意味があるの?






確かにそうかも知れない。けど、





真斗は、そんなこと言わないで。






………あたしは初めて、





真斗に腹が立った。






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