青空の下へーその手に願いを込めてー
「ごめんごめん、僕と話してたから、見失っちゃったんだね」

そう言いながら私の頭をなでる。

あのー…私、もうそんな歳ではないのですが……。

「い、いえ……大丈夫です…影からこそこそするのも、良くないですし……」

そう言ってうつむくと、

「そうだね、一方的に見てても分からないことって、あると思うんだ」

それに早く気づけて良かったね。

そう言いながら、先生が再び私の頭をなでる。

< 36 / 102 >

この作品をシェア

pagetop