本気で大好きでした。

***

「彼方から聞いたよ、出て行くんだって?」

「そうよ~。なんか文句でも?」

「俺はもう大人だけど、彼方はまだ高校生になったばかりだろ」

「そんなこと言ったって、今までと変わんないでしょ?」

「親としてそんなんでいいのかよ」

「なにが?千聖は立派に育てたじゃない。その千聖が出来損ないの彼方を育てる。何か文句ある?」

「おかしいだろ。第一彼方は出来損ないじゃねぇよ。父親と一緒にするなよ」

「その父親の子だもん。一緒よ。」

「彼方の父親、飯田リキ。いま社長やってんだよ」

「えっ?」

「誰が調べたと思う?彼方が見つけてきたんだよ」

「名前すら教えなかったのに…」

「母子手帳見つけてきたんだよ。ばっちり名前書いてあったよ」

「あっそう。今更関係ないわ。毎日夜泣きで疲れてんの。いまの旦那の子。もう寝るからどっかいけ」

***
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