ティーチ？

ハッ！　もしかして私が宮内先生の授業中よく居眠りしちゃうのは、先生のこの心地いい声も原因なんじゃ……！



「……宮内先生、私やっぱり、先生の授業はこれからも寝ちゃいそうです……」

「いきなり何！？　というか、それは困るなあ……篠岡さんが居眠りするたびにポイント引いてってたら、なんかちょっとどうにも挽回不可能な感じに……」

「ちょ、先生待ってください何の話ですか遠い目でさらっと何言っちゃってくれてるんですか」

「篠岡さんのポイントだけ赤字なんだよ、先生悲しい……」

「悲しむ前に先生ちょっと憐れな生徒に救いの手を……！」

「はははははっ」

「いや先生笑ってないで……！」



──ああ、やっぱり宮内先生は、いい先生だなあ。

本気か冗談かわからない先生とふざけながら再確認した、放課後のこと。