リコリス
そして6時間目が終わり、
最後の7時間目がやってきた。
今日は委員会の話し合いがあるらしく
並んで体育館に移動した。
あぁーダルい。
委員会の話し合いなら
委員会の人だけでやればいいじゃん。
一般人のあたしまで巻き込まないでよー
と、体育館の中心でにこやかに話す
いかにも優しそうな老人の校長先生に
心の中で毒づいていた。
体育館の大きな窓から
鉄格子ごしに外を見ると
さっきまでの日差しが嘘のように
空がみるみる曇り始めた。
うわー
こりゃ帰りは雨決定だな。
…まさかの予想的中。
外は本当に
「バケツをひっくり返したような雨」
だった。
細い銀色の糸のような雨は
いつしか大粒の雨へと変わり、
激しく地面に叩き付けられ
膝の高さくらいまで跳ね返っている。
もはや傘の意味もない。
今日は自転車で登校したものの
この雨の中帰るわけにもいかず
結局バスで帰る事に。
あーついてない。