君を守る陰になりたい【Ansyalシリーズ 憲編】

14.聖夜の試練~前編~ -晃穂-



私を助け出す際に負傷した紀天が手術とリハビリを終えて、
Ansyalの活動に再び参加を始めたのは秋。


入院中、紀天のお見舞いに何度も何度も足を運ぶと
Ansyalのメンバーや、事務所の人たちと顔をあわせることが多くなる。


その筆頭になるのが、デューティー宝珠さまでもあり、
宝珠さまは顔を見る度に私と話し合いの時間を作ってくれた。


悧羅学院に入学した時から、ずっと私たちを見守ってくれてた宝珠さまは力強い味方。

Ansyalのメンバーである紀天を負傷させたのに、
私をアイツから引き離そうとはしなかった。







「晃穂、貴方がやろうとしてくれていること。

 それはAnsyalにとっても、凄くいいことだと思うわ。
 メジャーデビューしてと言うもの正直ファンマナーは、
 目に余るものがあったわね。

 だけど、今回みたいなことがあってすぐに助けられなかったら
 私たちはどうすればいいの?

 貴女のご両親にも、申し開きなんて出来なくてよ。

 だからこそ、同じことを続けるにしても、
 貴方の存在が事務所公認であると言うことを何らかの形で証を渡したいと思っているわ。

 ファンを指導したい時、関係者の腕章くらいはつけてちょうだい。
 本当はAnsyalの中にまで関わって欲しいのよ。

 それでも貴女は、外に拘りつづけるのでしょう?」






そう言って妥協案を提示してきた宝珠さまの意に逆らうことなんて出来なかった。
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