~宿命~
震える手をポケットにしまい、外へ出るとオッサンの横に可愛らしい女の子が立っていた。
新石:「紹介するよ。この子が君のパートナーを勤めるストロンガーの『安居ちゃん』。分からない事があれば彼女に聞いてね。」
明隆:「えっ!こいつがパートナー!?ガキじゃねぇか!」
安居:「まぁまぁ。そんな事言わずに仲良くしてねっ!」
嫌がっている俺の手をポケットから引っ張り出し、両手で握ってきた。
スベスベで軟らかい感触が俺の警戒心を和らげる。
だが、それが罠だったとは…。

明隆:「中から見てたけど、きゃしゃやな。」
安居:「ハハハッ!セクシーでしょ?でも、女をナメたらダメだよ!」
そう言うと握ってる手を引っ張り素早く後ろに回って俺のキュートなお尻をギュッとつねった。
明隆:「痛っ!何すんねん!変態!」
安居:「さっきガキって言ったお返し!私はこうみえて20歳なんだから。」
なぜか俺にはガキっぽい安居が羨ましく感じた。
新石:「なんだか大丈夫そうだね。じゃ、仕事あるから帰るね。安居ちゃん、明隆君をよろしくね!」
オッサンはコイツに俺を任し、高級車のタイヤを転がしていった。
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