~宿命~
明隆:「それで、お前の特技は?」
安居:「お前?…まぁ、いいや。私はね~動き回って敵を混乱させたり、注意をひいたりするのが得意。」
明隆:「敵ってなんや?漫画の見過ぎじゃねぇか?」
安居:「その内分かるよ。それより早く行こっ!」
明隆:「行く?何処に!?てか、手首掴むなっ!」
質問を無視し、俺の手首を掴んだまま走り出した。
聞きたい事は山程あったが、聞こうと思った時に限って度忘れしてしまう。
そんな自分を情けなく思っていると、とある電話ボックスの前で足を止めた。
安居:「着いた~。」
明隆:「おい、説明しろ!何すんねんなぁ。」
安居:「言ったでしょ!任務もらいに行くって。」
明隆:「アホ!聞いてへんぞ!てか、電話ボックスから電話って…ベタやなぁ。」
俺をあざ笑うようにボックスの中にある黒い物置き台の裏側を覗き、張り付けてあった黒い封筒をはがしてみせた。
明隆:「そんな所にあんのか。よく見つからんかったなぁ。」
安居:「これはねぇ、特殊なノリで隙間なく付けてあるから台と見分けるの大変なんだ。」
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