~宿命~
速度を上げてもう一度膝を打ち込む。
俺の読み通り部屋のドアが耐えきれなくなり、正道達が待っている廊下側へ新石ごと倒れた。
奴は怖じ気付いて気を失っていた。

その状況をみた正道達は動揺を隠せない。
正道:「あ、兄さん!音で分かったけど、これはやり過ぎじゃないっすか?」
定道:「そうですよ!さっき兄貴に教えたばっかりでしょ?矛盾してますよ!」
孝道:「…死んでないかな?」
明隆:「死んでないし、矛盾もしてない。一回目は手加減したから骨は折れとらん。二回目はコイツの頭上のドアを蹴っただけや。奴はビビって気を失っているだけ。さっ!ちょっと手を貸してくれ。」
新石を定道と孝道に持ってもらい、さっきまで座っていた椅子に座らせた。

数分後、目を覚ました新石に話しかける。
明隆:「今度逃げたら容赦しねぇからな。」
新石:「痛っ。分かったよ。降参する。」
明隆:「んじゃ、話してもらおうか。俺のパートナーに何があったか。」
新石は観念し、全てを語った。
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