~宿命~
明隆:「その、五つの団体は何の為に?」
古島:「ハッキリした事は分からないが、向こうにも団体によって役割があるみたいだ。」
明隆:「奴等のトップは誰か知っとるか?」
古島:「当然だ。長年追っているからな。九嶋って言う男だ。」
明隆:「そりゃ~当然やろうな。んじゃ、最後に一つ言ってええか?」
古島:「おぉ。なんだ?」
明隆:「安居は俺のパートナーやった…だから分かる。アイツが溝に足を取られて折る程どんくさい女じゃねぇって事ぐらいはなぁ。嘘を付くならもう少しマシな嘘付きやがれ!」
古島は質問する俺を心の中であざ笑っただろう。
だか、こっちも心の中で爆笑しながら勝機を伺っていた。

油断をしていた古島の頬を座ったままで思いっ切りぶん殴ってやった。
古島:「そっか。バレちまったか。もう、自分を作るのはやめだ。あの喋り方、性(しょう)に合わんな。気付いてた通り俺があの女の足を折ったんや。苦労したで~。すばしっこいから鉄筋を避けよる。当ててもまだ気を失わんから殴ってやった。どや?腹立つやろ?」
顔を前に突き出し、俺を熱くさせる。
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