君色チューリップ
「俺の好きな人、愛美だよ」
え。
今何って?錯覚?わかんないよ・・・
ふっと涙が零れる。
「何泣いてんだよ、付き合ってくれるなら俺に抱きついて」
私はぎゅっと優希に抱きついた。
優希もぎゅっとしてくれた。
優希の匂いが鼻につく。
好きだな・・・この匂い。
「私も優希が好き」
会ってから1日もたってないなかで2人は結ばれた。
そして私は優希から離れる。
「私、余命1年なんだ」
震えながら私は言う。
「大丈夫その1年俺は無駄にしない。愛美が生きててよかったなって後悔しないような1年にするから・・俺が愛美を守るから・・」
そう言ってもう一度抱きしめてくれた。
お風呂の熱さとは違う熱さが全身に襲い掛かる。
人の温もりってやつだろう。