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「謎めいた人ね。出会ったばかりだけど」
鈴音は言った。
「人は謎に惹き付けられる」
「たしかに」
「連絡先を交換しないか?」
「展開が早いと思うんだけど」と鈴音。
「燃え上がるのが早いんだ」
ナイフとフォークを手慣れた動作でパンケーキの中心を、恭一は切った。
「一つか二つ聞いていい?」
鈴音は訊いた。
「どうぞ」
恭一はパンケーキを口に運んだ。口に運んだ瞬間、顔に柔和な笑みが広がった。
「結婚してるように見える」
「見えるではない。そうなんだ」
隠す事もなく、悪びれず恭一は言った。
「それでも私を口説いている」
「そこに闇がある限り」
「どういう意味?」と鈴音。
「意味はないよ」と恭一はナイフとフォークを皿に置きナプキンで口元を拭った。「リセットさ」
「リセット?」
「人は闇を抱えているものだ。しかし、そこから抜け出すには、強烈な体験、または、深い井戸の底から引っ張り上げる第三者が必要だ。それは長い年月を要する場合もあるし、そうでない場合もある。程度の差もあれ、人によって千差万別だ」
恭一は、切り分けたパンケーキの一片を、フォークで刺し、口に含んだ。再び、彼の顔に笑みが広がった。
鈴音は言った。
「人は謎に惹き付けられる」
「たしかに」
「連絡先を交換しないか?」
「展開が早いと思うんだけど」と鈴音。
「燃え上がるのが早いんだ」
ナイフとフォークを手慣れた動作でパンケーキの中心を、恭一は切った。
「一つか二つ聞いていい?」
鈴音は訊いた。
「どうぞ」
恭一はパンケーキを口に運んだ。口に運んだ瞬間、顔に柔和な笑みが広がった。
「結婚してるように見える」
「見えるではない。そうなんだ」
隠す事もなく、悪びれず恭一は言った。
「それでも私を口説いている」
「そこに闇がある限り」
「どういう意味?」と鈴音。
「意味はないよ」と恭一はナイフとフォークを皿に置きナプキンで口元を拭った。「リセットさ」
「リセット?」
「人は闇を抱えているものだ。しかし、そこから抜け出すには、強烈な体験、または、深い井戸の底から引っ張り上げる第三者が必要だ。それは長い年月を要する場合もあるし、そうでない場合もある。程度の差もあれ、人によって千差万別だ」
恭一は、切り分けたパンケーキの一片を、フォークで刺し、口に含んだ。再び、彼の顔に笑みが広がった。