ノスタルジア






「ねぇ、どうして澪は外に出ないの?」




何も知らない私は、何も考えずにずっと頭の中に置いてあった疑問を投げつけた。




テレビから私にゆっくり視線をずらして、パンを頬張る彼。





私は首を傾げる。






澪との生活が始まってからというものの、彼は一度もこの家の庭以外、外には出ない。




お昼に眠たそうな顔で起きてきて、午後は暇をしてるわたしにかまって。




夜になると、いつもどおり庭出てあの椅子に座って夜空を見ながらお酒を傾ける。






その繰り返しな毎日。





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