ノスタルジア
こんな小さな自分がいやだ。
初めてそう思った。
外の世界へ出て、初めて世界の中での自分の価値を考えた。
「……澪」
泣きそうになるのを堪えて、彼の姿を探す。
もう、帰りたい。
さんざん出たいと言ったのは自分のくせして、今、気づいた。
私にとっては、あの小さな世界でさえも広すぎたんだと。
「キキ、おいで」
キョロキョロと彼の姿を探すと、少し離れた棚の向こうから澪がちょいちょいと手招きする。
私は首を傾げつつも、そんな彼の元へ小走りした。