ノスタルジア
仔猫の世話をするなとは言わない。
だけど、おかしいじゃないか。
どこの誰かも分からない仔猫に餌をあげれるのなら。
たった一人の家族であるアヤノに、ご飯やお弁当のひとつも作ってあげられない?
出会ったばかりのその仔猫にかまってあげられるなら。
ずっと一緒にいた彼女に、おはようのひとつでも言ってあげられない?
ニァーとしか言わないその仔猫に、愛しいという情をあげられるのなら。
ちゃんと言葉と言葉を伝い合える自分の娘に、母親としての情を教えてあげられない?
矛盾と矛盾が拗れる。