ノスタルジア
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「澪っ……キキが!」
知景が息を切らして慌ただしく病室の扉を開けたのは、それからすぐのことだった。
言いたいことはなんとなく分かった。
もしなんらかの形で本当にキキが、アヤノの身体に入るとするなら。
そのときキキの身体の中には、何もなくなる。
そんな夢みたいな話、と思われるかもしれないが。
俺は彼女を信じると決めたから。
たとえそれが本当にただの夢だったとしても……行動を起こさないことには、変わりない。
俺が守らなきゃ、変わらない。