ノスタルジア
「キキッ……おい! キキって……!!」
まるで眠り姫のように綺麗な彼女の寝顔。
真っ白な血の気のない肌。
今まで見てきた何よりも美しい彼女という存在。
いつの間にか手についていた彼女の血が、あまりにもその肌と対照的で。
真っ白な皿の上に置かれた、真っ紅な苺のよう。
幾度も幾度も名前を呼んで、返事のない彼女を揺らす。
握りしめた彼女の肩は氷のように冷たい。
近くに顔を寄せても、息づかいが聞こえない。
寝ているだけなのに……どうしてキミは起きないの?