不機嫌honey
ギュッと腕を押さえつけられたら、身動きがとれない。



「くせぇ」

「なにっ…」

「なんでお前から他の男の匂いがすんだよ」

「知らなっ…」

「どうやって着替えた?なんで自分の服じゃなく、他の男の服なんか着てんだよ」

「洗ったって言われっ」

「言い訳はいらねぇ!!お前は俺のもんだろ?俺以外の男のベッドで寝てんじゃねぇよ!!」



怖い。



澪王が怖い…。



涙が滲む。



「なに?お前、欲求不満?この前ヤんなかったしな」

「ヤダっ!!やめてっ!!」

「俺も溜まってんだよ。ゆっくり楽しめよ?」

「やだぁ!!」



そんなこと言ったって、澪王はやめてくれなくて。



体も心も痛い…。



「ガキできたら責任とってやるから」



悪魔のような澪王に、涙が止まらなくなった。



もうヤダ…。



「気持ちっ…悪い…」

「気持ちいいの間違いだろ?」

「もうやめてっ…うっ…」

「やめねぇよ、バーカ」



もう…ダメ…。



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