不機嫌honey
頑張るチカラ
【澪王】



母親騒動からしばらく、やっと落ち着いたわが家。



ユウリの仕事が忙しくて、まともに顔を合わせない日々。



久し振りにメンバーが俺の家に集まった。



「澪王の声と歌は世界一だと思うわけよ」

「俺もそう思うね。並外れた歌唱力のおかげで、俺らもいい思いさせてもらってる訳だし。さすが、澪王」



気持ち悪いくらい持ち上げられてる理由はわかってる。



新曲がかなりキツイ。



作ってみたものの、俺には苦しい高さまであったりで、喉の負担がハンパない。



それを歌って欲しいらしいけど、この前喉を壊した俺としては歌いたくないわけで。



「ライブになったら騒ぎまくるし?大丈夫だって」

「ダメだろ。喉イカれる」

「だって俺ら気に入っちゃってんだもん」

「滅多に歌えなくなる曲だけどいいのかよ」

「「それでもいい」」



頑張って歌います。



俺だってロボットじゃねぇんだから…。



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