44チャンネル-呪われた都市伝説-
警察官はため息をつくと、
「高校生が行方不明になっているんでね。その高校生が最後に目撃された場所が山中だったからここを重点的に捜査してるんだよ」

そう言った。

「ふ~ん……そうですか。じゃあ俺はこれで」

「君はしっかり学校へ行くんだよ」

そう言うと警察官は体を反転させて歩いていった。

(警察がそうベラベラと簡単に喋っちゃいけねえだろ……)

俺は鼻で笑ってやった。
でもこれで確信したことがあった。
警察が捜してるのは曽野宮だ。

(……これは勝俣って野郎が指示でも出しているのか?)

とにかく今、俺に出来ることは警察よりも早く曽野宮を探し出すことだ。
首を鳴らしてから周囲を見渡す。

(隙は……さすがに見当たらねえか。なら少しだけでも隙を作ればいいな)

警察も人間だ。
外面では冷静を振舞っているが突然の出来事には動揺を隠せないだろう。
俺は警察を動揺させるのに必要な物を探す為に一度山から離れた。
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