44チャンネル-呪われた都市伝説-

「汐見が眠くなるまで電話してよう、それなら怖くないだろ?」


そう言うと汐見は少しだけ笑ってくれた。
それが嬉しかったし自分でも安心した。


「ありがとう曽野宮くん……」


「いいよ、気にすんなって」


汐見は俺に軽く頭を下げる。


「本当にありがとね、えへへ」


「だ、だからもういいって……なんだよもう」


顔を上げた瞬間の汐見の笑顔から俺は目を逸らした。


(お前は笑ってたほうが可愛いよ)
なんて口が裂けても言えない。



< 24 / 328 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop