44チャンネル-呪われた都市伝説-
(ちっ……ここにきて震えてきやがった)


死の恐怖が襲い掛かる。
死んだらどこいくのだろう、曽野宮は死んでどこにいったのだろう。


「あ……足に力が入らねえ」


ガクガクと震える足、その震えを確かめるようにポケットに手を入れる。


「なんでこんな震えてるんだ!俺がやらなきゃ駄目なのに……ん?」


俺はズボンのポケットに入っていた一枚の紙切れを手にとった。


「曽野宮の遺していったメモ……」


あの時、ズボンに入れた曽野宮のメモ。
俺はその紙切れに再び目を通した。


逝ってしまった曽野宮が最期に残したのは俺への手紙。
そう考えると涙が出てきた、曽野宮は最期まで俺を選んでくれたのだから。


「……くそっ。俺がやらねえといけねえんだ!しっかりしろよ!」


「あ……あなた、五月雨真琴?」


急に聞こえてきた声、その声の主は汐見だった。


「お……お前は……汐見麗」


汐見は驚きを隠せない様子でオロオロしている。


「何であなたがここにいるの?だってあなたはさっき44チャンネルで……」


「……俺は」


不思議なことに汐見からは殺気を感じなかった。
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