・*不器用な2人*・(2)
「亜衣ちゃんも一緒に回ればいいのに。
俺らより小汚いDQNの方が大事なのかよ」
ジェットコースター前で、鈴木君と別れることになった。
芳野君が満面の笑みで酷いことを口にすると、鈴木君は苦虫をかみつぶして飲み込んだような表情になりながら「断る」と低い声で言った。
「お前とサツキは自分の面がいいこと自覚してそういうこと言うだろ。
結構ムカつくんですけど」
鈴木君にヘッドロックをかまされても、芳野君は笑顔のままタップをする。
「俺は別に面よくないんだけど」
出口からやってきた井方君がボソッと言うと、彼の隣りを歩いていた城島君が「井方はカッコいいよ」とすかさず言った。
「亜衣が俺らと一緒に回ってくれないんだって。
俺らなんかよりもDQNたちの方が大事なんだって」
芳野君に耳打ちをされた井方君が、鈴木君を軽く睨む。
「俺らの方がカッコいいし常識あるよ。
俺らと一緒にいると亜衣も多少おこぼれで女子からモテちゃうかもしれないよ」
余計なお世話すぎる井方君に無言で蹴りを入れると、鈴木君は舌打ちをしてサッサと人波へ入って行ってしまった。
「鈴木って、まだ変な奴らと付き合ってるんだ?」
梶君に聞かれ、私は頷く。
行動が少し丸くなったものの、未だに付き合っているのは柄の悪い人たちばかり。たまに石田君と一緒にいるところも見かけるけれど、それは本当にたまのことだった。
俺らより小汚いDQNの方が大事なのかよ」
ジェットコースター前で、鈴木君と別れることになった。
芳野君が満面の笑みで酷いことを口にすると、鈴木君は苦虫をかみつぶして飲み込んだような表情になりながら「断る」と低い声で言った。
「お前とサツキは自分の面がいいこと自覚してそういうこと言うだろ。
結構ムカつくんですけど」
鈴木君にヘッドロックをかまされても、芳野君は笑顔のままタップをする。
「俺は別に面よくないんだけど」
出口からやってきた井方君がボソッと言うと、彼の隣りを歩いていた城島君が「井方はカッコいいよ」とすかさず言った。
「亜衣が俺らと一緒に回ってくれないんだって。
俺らなんかよりもDQNたちの方が大事なんだって」
芳野君に耳打ちをされた井方君が、鈴木君を軽く睨む。
「俺らの方がカッコいいし常識あるよ。
俺らと一緒にいると亜衣も多少おこぼれで女子からモテちゃうかもしれないよ」
余計なお世話すぎる井方君に無言で蹴りを入れると、鈴木君は舌打ちをしてサッサと人波へ入って行ってしまった。
「鈴木って、まだ変な奴らと付き合ってるんだ?」
梶君に聞かれ、私は頷く。
行動が少し丸くなったものの、未だに付き合っているのは柄の悪い人たちばかり。たまに石田君と一緒にいるところも見かけるけれど、それは本当にたまのことだった。