続・鉢植右から3番目


 カレンダーに〇つけるなんて可愛いこと、それくらい許してくれ。そう思ってぶーぶー言うと、ヤツは頬杖をついてだら~っと返す。

「ダメとは言ってない」

「う」

「だけど」

「はい」

「今も大事」

 その通りですけど~・・・。ちぇっ。

 膨れっ面のままで料理を再開する。後ろでヤツが立ち上がる音がして、寝室が閉まったのがわかった。

 うん?ご飯出来るまで仕事の段取り電話かな?

 私は包丁でキャベツを大量に刻む。最近キャベツの千切りがうまくいくようになって嬉しいので、やたらとキャベツを刻んでいる私だ。

 くふふ。ヤツは嫌そうな顔するかもだけど~。

 キャベツをみてうんざりするヤツの顔を想像して笑っていたら、ドアがまた開く音がした。

 チラリと見ると何かの書類を見ているようだった。

 続けてご飯を作ってしまう。

 食卓に並べたときに、予想通りにキャベツの千切りを見て、ヤツがうんざりしたから喜んだ。

「あははは、やっぱり嫌そうな顔した~」

「判ってて、また?」

「そうそう!その顔するかなあ~と思ってね」

「・・・暇人」

「くっくっくっく」


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