続・鉢植右から3番目


 そう判断して、私は奈緒にお盆をぐいぐいと無理やり渡した。

「ちょっと都!」

「はいはい、ここはパーティー会場よ。戻りましょうね、平和が一番よ」

 後ろでも怒れる女がいたけれど、そっちは無視して友達の方を引っ張って行った。

 追いかけてくるほどのバカじゃないだろう。私は一方的に言われまくりで気分が大変悪かったけど、不倫の過去ではもっと酷い目にだってあったのだから、大丈夫だ。

 とりあえず、今は。

 人前では泣かないと決めている。

「あんた悔しくないの!?言われっぱなしじゃないのよ!」

 後ろからついてきながら奈緒が声を上げる。周りの人が何事かと振り返った。

「いいのよ。言い返したってしょうがないでしょう」

「だって・・・」

「なーお」

 立ち止まって振り返った。奈緒は微妙な顔でお盆を持って立っている。

「忘れたい過去なのよ。だから、自分から口に出したくないの」

「・・・判ったわよ」

 あ、でも奈緒が代わりに怒ってくれたのは有難かったわよ、そう付け足すと、ふん、と鼻息を荒くしていた。

 皆、感情的だなあ!自分のことは棚にあげてそう思う。



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