続・鉢植右から3番目


 まあでも、ヤツの本心さえ知っていれば、それで納得は出来る気がする。

 そしたらまた前を向いて歩くのだ。

 そうよ、都!過去に捉われて暗くなるのは不毛よ!ここは、一つずつ、気になることに対処していかなければ!

 私は素敵なカフェの雰囲気に前向きさと勇気を貰って、一人でそう頷いた。

 よし、晩ご飯といわずに・・・ちゃんと昼で帰ろう。

 そう思ったんだった。

 それで、ヤツを捕まえて、ちゃんと聞いて――――――――――


 だけど、今度はヤツが居なかった。

「・・・マージで。一体どこ行ったのよ~・・・」

 泣き言は誰もいない部屋の中で消えていく。

 折角戻ったのに、ガランとした家の中で私はガックリと肩を落とした。メモには何もかかれてなかった。聞いてはなかったけど、やつにも何か用事があったのかも。

 あああああ~・・・・今朝の数時間が悔やまれる。

 私が晩ご飯までと書いたから、ヤツの帰宅も夜かもしれない。くっそう!

 一人でムカッ腹立てて、私は床に落ちていたDMを拾ってゴミ箱へ力任せに投げつける。それは壁に当たってそのまま床に落ちてしまった。


 拾う元気もなかった。



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