小さな初恋
まだ中2の俺には、


高校生の恋の仕方なんて分からないけど…



「へぇ-…」


まだ兄貴とキスをしていない葵に、



何故か安心した。

「で、
なんか俺に話あるんだろ?」



さっきから、

葵はどこかよそよそしかった。




何か俺に話したいことがあったから、


本当は会いに来たんじゃないのかよ…?




「言えよ?気になるだろ?」


靴の中に雨が入ってきて、

歩く度に靴の中が不快な感じがする。



「…あのね…?
健斗はさ、あたしのことを…嫌いなのかな?」



必死な笑顔とは反対に、

今にも泣きそうな震えた声。


「なんでそう思うの…?」









< 119 / 200 >

この作品をシェア

pagetop