小さな初恋
付き合えって言ったのは葵だろ?

なんで、

そんな悲しそうな顔をしてるんだよ…



やめてくれよ…


俺の心を掻き乱さないでほしいんだ…




「別に良いよ」


良くない。

なんにも良くないんだ…




「そっか…」


ソファーの横に置いてある、


クッションを抱きながら葵は呟いた。





初めての彼女…

初めての告白…



全部が、

好きじゃない相手…





伝えたいのは葵だよ?


“好き"の二字さえ言えない俺は、



いつになったら報われるんだろう?












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