悪魔的に双子。
数秒穏やかな空気が流れた。


わたしたちはしばらくの間何ともなしに見つめあっていたが、真昼がはっと険しい顔をして、わたしを問いつめた。


「青……あの人、誰?」


「……は?誰って誰」


わたしは真昼が誰のことを言っているのか分からなくて聞き返した。


「あの人だよ。今日、青と一緒にうちの部の練習見てた奴」


「ああ……凛太朗先輩か」


なぜ真昼が先輩のことを気にするのか分からなくて首をかしげた。


真昼はじぃーっとわたしを見つめていたが、ふっと表情を緩めた。


口元にいつも同様、からかうような笑みが浮かぶ。


「先輩?子どもっぽいから一年生かと思った。」


なぜか冷ややかな真昼の声に、わたしはムッとして返す。


「そんなことないっ、先輩のが真昼より背高いし、こ、心が広いもんっ」


嘘は言っていない。


しかし、常日頃さんざ先輩を子ども扱いしているので目がきょどってしまった。


「どんな関係なの?」


わたしの反論を丸無視して真昼が尋ねた。


「……へ?」


わたしは一瞬、真昼の質問の意味が分からなくて頭をかたむけた。


色素の薄い瞳に真剣な色を浮かべて真昼が続ける。


「どんな関係?青、部活も生徒会も入ってないだろ。僕らの練習ぬぼーっと見てたあの人も暇だから見てたんだろうし、暇人二人が放課後学校残って一緒にいる理由って何?」


……ぬぼーって。


暇人って。


わたしはそうだけど先輩は違う。


毎日ヘタックソなピアノ頑張って弾いてるんだから。


わたしは半ば本気でむくれて、真昼の質問には答えずそっぽを向いた。


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