スイート・プロポーズ

「不二さんとは、少しお話をしただけで・・・・・・好きとかそういうのは、ないので」

「そうか、安心した」


夏目は微笑み、円花が部屋に戻るのを見届けてから、扉を閉じた。


自分の部屋に戻った円花は、携帯を早速充電した。

上着を脱ぎ、ベッドに倒れ込む。

波の音が、子守唄のように心地好い。


「・・・・・・」


夏目は、冗談でも何でもなく―――好きと言った。


(私は、部長のこと・・・・・・)


どう思っているのだろう?

嫌いじゃない、尊敬している。

けれど、恋愛感情を抱いたことはない。

それは、円花が夏目を“上司”としてしか見てきてないからだ。


「部長とつき合う・・・・・・」


うまくいくのだろうか?

社内恋愛に対して、気にならないと言えば嘘になる。


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