スイート・プロポーズ
このまま夏目と目を合わせていたら、顔が真っ赤になってしまう。
円花は誤魔化すように、視線を泳がせる。
「・・・・・・本、多いですよね」
黒の本棚には、隙間なく本が並んでいる。
ハードカバーのものもあれば、文庫サイズのものもある。
「好きに見てていいぞ。昼飯の用意してくる」
「あ、手伝います」
キッチンへ向かう夏目を追うように、円花は立ち上がる。
けれど、夏目は楽にしてていいと、ひとりキッチンへと姿を消した。
「・・・・・・」
ひとり残った円花は、仕方ないと視線を本棚へ向ける。
「あ、御堂 誉。専務の弟、なのよね」
パラパラと、ページをめくる。