スイート・プロポーズ
「あぁ。あのくらい、平気です」
シャンパンを数杯、ワインのボトルも2本程空けたが、意識はハッキリしている。
(美琴と飲む時に比べたら、楽な方よね)
ざるの美琴につき合うと、限界を見失いそうになるので危険だ。
「あ、雨・・・・・・」
ポツポツと降り出した雨に、円花は顔を上げる。
「タクシーを待つ間、濡れるな」
夏目は上着を脱ぐと、円花の頭に被せる。
「え? あの・・・・・・」
「お前が濡れたら、困るだろ?」
「・・・・・・ありがとう、ございます」
突き返すのも失礼で、円花は戸惑いつつも、好意を受け取ることにした。
ジャケットからは、微かに煙草の香り。
「・・・・・・」
「・・・・・・」