ヴァンパイアと同居中!! ~赤に恋して~
◇好きで好きで◇ ~月模Side~
リビングの壁に掛けられた白い時計が、丁度逆L字型になる。


葵が家を飛び出して行ってから、1時間以上は経っていた。


「葵………」


ソファーに座りながらポツリと呟くも、本人がいないのに返事が返って来るワケ無い。


逆に返って来たらどんなホラーだよと思いつつ、両手で顔を覆った。


――――オレ、一体何やってんだろう。


幾ら葵の事が好きで、ちょっとでもお近づきになりたかったからって―――――…自分の好きな女の子の両親操って、同居する様に仕向けて………


で、まんまとつき合う事に成功して、浮かれていたんだ。
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