小さな光 ~月と太陽~
スタイルがよく、ビキニがとっても似合っていた。


細く長い足。

腰まで伸びている長い髪。



あたしはどれも朱音さんに勝てない。



藤が朱音さんに向ける視線。


それは過去を見ているような視線。


あたしの知らない過去。


戻る事の出来ない過去。



「藤、朱音さんいいの?」


「いいよ、あいつは。

食べ終わったらなプールにでも行くか。せっかく来たんだから」


「行く!」




今は朱音さんの事を考えるのを辞めよう。


藤との休みを楽しもうと思い返したあたしは藤を引っ張ってプールへいった。


けど朱音さんの視線と藤が朱音さんを見つめていた視線が頭に残る。



「アズ、向こうの深いプール行くぞっ!」


「えっ足がつかない」


「俺がいるから大丈夫だろ?」



藤…

あたしはとってもとっても『不安』なんですけど。







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