小さな光 ~月と太陽~
頼らなかったわけではく…


頼れなかっただけ。



目覚まし時計が鳴らなかった日はお母さんが帰ってきている事も知っていた。

後少し寝たいがいつも頑張って起きていた。



当然のようにリビングとキッチンにはお父さんとお母さんがいる。


そしていつも言われていた。


『休んでいいよ』


ここで『ありがとう』って言えばいいのにあたしはいっつも同じ事を言ってしまう。


『大丈夫、お母さんたちの方が疲れているはずだから休んでいて』



2人があたしをどれくらい大切にしてくれているか、
どれくらい愛しているか

分かっている。



分かっているからあたしは言えなかった。


ありすぎて困る位に我が儘言いたい。


けど言ったらどうなるか分かっていた。




2人は必ず聞いてくれる。

そんな事はしてほしくなかった。







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