小さな光 ~月と太陽~
真剣な表情の藤から発せられた『愛している』


愛している――――…



この言葉はあたしの心にしっかり響いた。


大好きよりも大きな想い。


それはきっと


「藤…あたしも
愛している」


あたしの藤への想いにピッタリ当てはまる。



藤の腰へ手を回しあたしは何度も想いを伝える。


「愛してる、愛してる」


何度言っても足りない。


愛してる、愛してる…


藤、愛してる。



「梓、目瞑って」


あたしは藤に言われた通りにゆっくりまぶたを下ろした。


少ししてあたしの唇に感じる温かさ。


久しぶりの藤とのキスは優しいキス。


風邪をひいていた藤はあたしとのキスをずっと避けていた。


顔を放せ2人で少し見つめ合っていると、自然に笑いあった。









< 301 / 311 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop