彼女志願!2nd
メモを高いところに持ち上げて眺めている相瀬先生の周りで、ぴょんぴょんと跳ねまわったけれど、先生は返してくれない。
しかもかなりの棒読みで「俺、傷ついちゃったー」なんて言い始めるし。
誰が傷ついただー!
どう見たって、メモをニヤニヤしながら眺める先生は楽しそうだよ!
だけど人様の職場で自分の仕事をしてしまったのは私なわけで……うう……。
「お願いですから、返してください……」
完全に涙目の私を見て、先生はくすりと笑う。
「俺のこと、書きたくなった?」
「――」
否定できない。だって書きたくなったのは本当だから。
「すみません……」
しおれる私。