彼女志願!2nd
「それから戦後、今度は少年向けの雑誌を作るようになりまして、その後少年雑誌部門が独立し、現在の一ノ瀬グループホールディングスになったんです」
「あ! もしかして、少女向け部門が翡翠社になったんですか?」
「そうです。少女部門に復活参入してからまだたかだか二十年ですが、過去一大ブームを作った、翡翠社の名前にあやかったと聞いています」
「ふぅん……」
一ノ瀬グループホールディングスは超大手出版社だから関係ないって思ってたけど
本当は根っこの会社が同じだったんだ。
かなりしみじみしながら、うなずいた私。
今まで自分が書いてる出版社がどんな歴史があったのかなんて、考えたこともなかったけど
こうやって過去を振り返ってみれば、人に歴史あり、会社にロマンありだよ。
「えっと……ちょっと脱線してしまいましたが……」
テーブルの上の紅茶を一口飲んで喉を潤すと、穂積さんは少しため息をついて長い足を組んだ。