彼女志願!2nd

「それから戦後、今度は少年向けの雑誌を作るようになりまして、その後少年雑誌部門が独立し、現在の一ノ瀬グループホールディングスになったんです」

「あ! もしかして、少女向け部門が翡翠社になったんですか?」

「そうです。少女部門に復活参入してからまだたかだか二十年ですが、過去一大ブームを作った、翡翠社の名前にあやかったと聞いています」

「ふぅん……」



一ノ瀬グループホールディングスは超大手出版社だから関係ないって思ってたけど

本当は根っこの会社が同じだったんだ。



かなりしみじみしながら、うなずいた私。

今まで自分が書いてる出版社がどんな歴史があったのかなんて、考えたこともなかったけど

こうやって過去を振り返ってみれば、人に歴史あり、会社にロマンありだよ。



「えっと……ちょっと脱線してしまいましたが……」



テーブルの上の紅茶を一口飲んで喉を潤すと、穂積さんは少しため息をついて長い足を組んだ。




< 99 / 117 >

この作品をシェア

pagetop