大嫌い。でも…ほんとは好き。(旧題:ラブ・ストリーミング) 番外編
「ちょっと、やだ」
「顔あげろよ」
顎を持ち上げると、相変わらず下がり眉の彼女の瞳が熱っぽく潤む。
顔を近づけて唇を重ねると、甘い吐息を洩らして、襟のあたりに細い指を食い込ませる。
「ん……っ……」
執拗に這わせた舌と舌が、イヤらしい音を立てる。
ただのキスならこのまま終われたものを。
小さく漏れてくる甘い喘ぎや、さっきまで武内と必要以上にくっつきあっていたことが矢野の苛立ちに拍車をかけていた。
唇を離すと、芽衣が真っ赤な顔をしたまま潤んだ瞳で見つめていた。
「なんだ。そんな顔で見るな」
「……課長が突然こんなこと、するから」
突然……?
おまえらがいちゃいちゃしてる時間はどれ程あったんだ。
言ってやりたかったが、癪に障る。
「おまえ、そこに座れ」
「戻らないんですか? ランチ早めにとらないと、企画書たまってますよ」
「こっちが先だ」
矢野は言って、無理矢理、芽衣の手首を引っ張って座らせた。
「顔あげろよ」
顎を持ち上げると、相変わらず下がり眉の彼女の瞳が熱っぽく潤む。
顔を近づけて唇を重ねると、甘い吐息を洩らして、襟のあたりに細い指を食い込ませる。
「ん……っ……」
執拗に這わせた舌と舌が、イヤらしい音を立てる。
ただのキスならこのまま終われたものを。
小さく漏れてくる甘い喘ぎや、さっきまで武内と必要以上にくっつきあっていたことが矢野の苛立ちに拍車をかけていた。
唇を離すと、芽衣が真っ赤な顔をしたまま潤んだ瞳で見つめていた。
「なんだ。そんな顔で見るな」
「……課長が突然こんなこと、するから」
突然……?
おまえらがいちゃいちゃしてる時間はどれ程あったんだ。
言ってやりたかったが、癪に障る。
「おまえ、そこに座れ」
「戻らないんですか? ランチ早めにとらないと、企画書たまってますよ」
「こっちが先だ」
矢野は言って、無理矢理、芽衣の手首を引っ張って座らせた。