ガラスの靴をもう一度
「萌ちゃん?どうした?顔色が悪いよ?」
異変に真っ先に気付いたのは川上くんだった。
「だ、大丈夫…」
と言うものの、貧血気味になり視界がクラクラする。
さすがに雅貴も、心配そうな顔を私に向けた。
「大丈夫って感じじゃないよ?気分が悪い?俺が外へ連れて行ってあげるから」
そう言って、川上くんが肩を抱いてくれた時だった。
「私が連れて行きます」
と、とっさに手を差し出したのは崇史さんだった。