ガラスの靴をもう一度
ミネラルウォーターを飲み干し、呆然とソファーに座っていると、シャワーを浴び終えた雅貴が隣に座った。
「髪が濡れてる…。風邪ひくよ?」
私が心配で、髪も乾かさないで来たんでしょ?
いつだってそうだよね。
雅貴は、そうやって私の側にいてくれた。
私と二人なら…。
だけど、違う人がいたらどうする?
例えば、昔好きだった人とか。
そしたら、雅貴の心の中に占める私の割合は、どれくらいになるの?
「俺の心配なんてしなくていいから。それより、萌が心配だよ」