ガラスの靴をもう一度
「他に理由…?」
「そう。それとも、それだけ仕事熱心なのかしら?それなら、資料も上手に作っておいてね」
麻生さんはそれだけ言い残し、オフィスを出て行った。
分かってて…、私と雅貴の仲を分かってて言ってるんだ。
麻生さん、間違いなく私に敵対心を持ってる…。
肩を落としてデスクへ戻ると、原田さんが資料を分けているところだった。
「どうしたのよ花ちゃん。突然、追いかけたりして」
「いえ…。それより、原田さんも社長室に、やたら行きたがっていましたよね?」