ガラスの靴をもう一度
崇史さんが帰ってくるとうるさいもの。
崇史さんは、雅貴と同じ年齢の秘書。
アメリカ帰りの頭脳明晰、冷静沈着な美形な人。
黒ぶちメガネが良く似合う涼しげな顔立ちは、私には冷たいオーラを感じるほど。
まあ、実際に冷たいんだけどね。
雅貴との関係はもちろん秘密だけれど、崇史さんだけは知っている。
何せ、雅貴の留学時代からの親友だから。
これで崇史さんが優しい人なら、雅貴の事をいろいろ聞きたかったところだけど…。