Kiss Kiss Kiss
私を支えて立たせてくれた。

「朝陽さんがいないと ダメなの。
もう知らないとこいかない……。」

「わかったよ……
ごめんね 私も悪かったよ。」

「ウッ…ウッ…朝陽さ……好き好き……。」

恐怖感連続の中で
一番先に会えたのが 愛する人で
私はもう 心も口も緩んでいた。


「わかったから
とにかく 帰ろう……。」

「ごめんなさ~~~い!!!」

「わかったよ……」


それでも腰が抜けてるのか
上手く足が動かなくて

「大丈夫か?」

「怖くて……真っ暗で怖くて……」

「だろうな 
こんな道だもんな……
まさかと思って来てみてよかった……。」

私は朝陽さんに抱きついた。


「もう絶対離れない!!!」

「わかったよ 帰ろう・・・・。」


いつもの朝陽さんがいた。


「もう怒ってない?」

「怒ってないよ 心配してたんだから……。」

「ありがとう…ウッウッ・・・」

朝陽さんに抱きかかえられて
助手席に乗せられた。

そして車が動き出した頃 私は眠ってしまった。

歩きつかれて泣きつかれて
心も体もぐったりと疲れていた。
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