Kiss Kiss Kiss

「チーズケーキ食べますか？」

顔を覆っている江上さんに言った。

「苦いコーヒーも二つ持ってきてくれる？
それから…悪いんだけど
席外してくれるかな？」

「あ　はい。
やることあるので…お願いできますか？」

「うん。」


私は江上さんの前に
チーズケーキと　ブラックコーヒーを

「どうぞ。」

真澄さんの前にも置いた。


「大人の話だから・・・・」

「はい。」

私はリビングを出て　
その大人の話をどうしても聞きたくて
少しだけドアを開けて
しゃがみこんだ。


朝陽さんが江上さんともう
会わないって言ったって・・・・・


どういうことなんだろう……

真澄さんが静かに語りかけた。


「大丈夫？そうやってお酒の力借りるの
彼が一番嫌うやり方よね……。」

江上さんは無言だった。

「何か誤解してるようだったけれど
私はよりは戻してないから……。
多分人違いだと思うけれど…元妻としても
その相手すごく気になるんだけれど……。」

「真澄さんじゃないんですね？
よかった…真澄さんには勝ち目がないから……。」

江上さんがやっと声を出した。