Kiss Kiss Kiss
車の免許まで取らせてくれるなんて
これって夢物語なの?

朝陽さんは
母の何だったのかな 純愛とかごまかしてたけど
どういう関係だったんだろ

朝陽さんと母に そんな接点は全然見つからないから

そのうち聞いてみよう。
どうしてこんなによくしてくれるんですか?って


「フゥ・・・・」

贅沢な部屋はとても広く感じた。
録画付のテレビもあるし
CDラジカセもある・・・・・。

浴室はそんなに広くないけど
充分だった。

家にはシャワーなんてなかったから
何だかドキドキした。

備え付のシャンプーやトリートメント
ボディーソープはとってもいい香りがする。


ふかふかのバスタオルを身体に巻いた。



クローゼットに とりあえず持ってきた
洋服を入れた。

「ふふふ・・・
本当にここに置くと 場違いだね~。」

お給料が入ったら
少しづつ洋服を買ってみよう・・・・

学校のジャージに着替えた。
エメラルドグリーンと言えばそうだけど
いわゆる田んぼ色

全てがこの家には不釣り合いだけど
それが私・・・・・・。

タブレットの中の料理のところを見ながら
朝陽さんが喜んでくれる顔を想像した。

私の王子様・・・・・・
年上でずっとずっと大人で優しくていい香りがして
だけど近くて遠い朝陽さんは
一日で私の 王子様になってしまっていた。

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