Any time Any place

よく変わっているね、と言われますが、私、生まれも育ちも富山県の海と山に囲まれた田舎町で育った単なる下町っ子です。

祖父、祖母、父、母、姉、そして私の6人家族。

私の性格形成は、絵画や彫刻の技術が素晴らしく抜きん出ていた祖父と、下町の番長のような祖母の影響でしょーかねー。

祖父は、創作・創造力共に豊かな人で、私は怒られたことがなかった。

そして、番長な祖母、花子。

いい女を一人上げろ、と言われたら、生きている人間では私ですけど(笑)、死んだ人間もカウントに入れると、花子でしょう。

はちゃめちゃ、という形容詞がピッタリな祖母。

彼女は、女学校の教壇に立っていただけでなく、受賞歴を持つ素晴らしい書道の先生でした。

そういうと、ひどく真面目で厳格というイメージがありますが。

まー、あんな不良ばーちゃん見たことがねぇ!

夜は、マージャンで帰ってくるのは、2~3時。

朝は一番遅くに起きる。

早起きしない年寄りというものを初めて見ました(笑)

週末は、温泉三昧。遊びに呼ばれれば、すぐに飛んで行く。

それは、ガンで入院していたときも続き、マージャンや温泉の為に病院を抜け出したときには、先生も呆れていました。

町中の年寄りに顔が知れていて、誰の面倒でも見るし、誰でも家に呼ぶ。そんな町中の人から愛されていた花子が、私は大好きでした。

テーブルのお茶をひっくり返し、「ここに置いておいたヤツが悪い」と絶対に自分の非を認めないババァだったけど、リビングを書道の物であふれさせ、片付けろと言うと、「私の部屋(リビング)は、芸術の泉だ」と白い壁にスミをつけたままにするババァだったけど、こんなイカスババァ、見たことねぇ。

人生アッパレ!と言いたくなる。

だから、彼女のお葬式は、芸能人なみの派手さでした。

控室も、大笑いの宴会騒ぎ。

ガンが判明してから、あっという間に天国に旅立っていった花子ですが、どーもまだ傍にいるよーな気がする。

花子の意思をついだよーな私。

ヤツ以上の人生を謳歌させてみせるぜっ!




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