とっておきの恋
――。


―――。




あたしは夢を見ていた。





「最低」と言ってあたしの元を去る安部くん。


その背中には真っ白な羽が生えている。

そしてカオリンと手をつないで飛び立った。

カオリンにも真っ白な羽が生えている。



あたしは泣きながら、二人の名前を呼ぶんだけどその声はかき消されてしまって、あたしは一人になった。



ふと背中を見ると、あたしの背中に黒い羽が生えている。




そんな夢。






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