小さな小さな恋物語
「あぁ。佑希もとうとうそんなことを思うようになったのかー」



亜依はしみじみそう言った。


はっ? えっ! 何を言ってるの?


意味のわからないって顔をしてると亜依は呆れ顔で、


「大人の階段を上りだしたのに本人は気付いてないのね」


「大人の階段? 亜依は何言ってんの?」


あたしの質問に亜依は楽しそうに、



「だーかーらー! 佑希が智流君のことをす「佑希ー」」


亜依が次の言葉を言おうとした時にあたしを呼ぶ声がした。


亜依には悪いけど、あたしは呼ばれた方に顔を向けた。


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